薬師如来座像(国宝)

薬師如来座像(国宝)
薬師寺 本尊 
平安時代

 一木彫成 平安初期の代表作である。
 この仏の前に立つ時、言い知れぬ威圧と荘厳を感じる。
その肩から胸に流れる線は、肉感的感覚を覚えさせる程見事である。
大きく見開いた切れ長の目、堂々たる体躯。
まさに密教精神の具現である。
 古来より眼病,耳病の仏として霊験あらたかであり、遠近より祈願参詣参籠する人が今にたえないのも頷ける。
 近年体内より法華経八巻が発見され、直ちに国宝に指定された。
また薬師如来は大和十三仏霊場会の第7番御本尊であり、又、西国薬師霊場会、第6番の御本尊である。