壁画 壁土

nippon53742006-06-27


 奈良県斑鳩町法隆寺で、聖徳太子が607年に創建した当初の若草伽藍跡から、樹木などを描いた七世紀初めの焼け焦げた壁画片や壁土、瓦などが大量に見つかり、斑鳩町教育委員会が27日発表した。
若草伽藍の金堂か塔を飾っていた可能性が高いという。

 現場近くでは2004年に、同時期の焼けた壁画片が出土。
670年に法隆寺が焼失したとの日本書紀の記述を裏付け、現在の伽藍が再建されたことを証明する資料と考えられている。
今回の調査結果と合わせ、最古の壁画とされる若草伽藍壁画の全容解明に期待がかかりそうだ。

 見つかった壁画片は約80点。
うち1点(縦約4センチ、横約3センチ)は、黄土色の木の枝や暗褐色の葉が描かれていた。
葉は、火災の際に変色した可能性があるという。
ほかに暗褐色のしま模様や、玉を連ねたような飾りが描かれた破片もあり、仏画の一部だった可能性があるという。