庭の女性たち
庭の女性たち
1866年
クロード・モネ
Women in the Garden.
前年のサロン入選に続こうとした野心作だったのですが・・・
Musee d'Orsay,
Paris, France. 蔵
256.0cm×208.0cm
モネが本当に描きたかったのは、野外の自然光に輝く人々の姿だったのです。
そしてその自分が描きたかった作品でサロンに挑戦したのが、この 《 庭の女性たち 》 だったのです。
しかし、この作品は、サロンでは当選しませんでした。
以後、モネらしい作品はすべて、当選していません。
サロンが、画家が画家として生計を立てる唯一の手段だったこの頃、名声もないモネら、若く貧しい画家たちが、サロンに媚びずに自らの表現を貫こうとする困難は、想像に難くありません。
実家が裕福だったマネやバジール、それにシスレーといった面々が、モネやルノワールを援助したこともあります。
そういった友情と、少ないながらも存在する理解者に支えられ、彼らは邁進したのです。
それにしてもこの絵の明るさは、どうでしょう!
明るい背景が暗く思えるほどに、光が強調された女性たち。
まるで背景を描いた絵に、人物だけを別に描いて貼り付けたような、大胆な強調。
モネの描きたかったものが、そこから想像できますね。
<解説:引用>