ホッキョクグマ

ホッキョクグマ
米が絶滅危惧種に提案 
温暖化政策変化

写真:北極域に夏が訪れて、餌場の海氷が遠く去った後、陸地に残って餌を探しながら暮らすホッキョクグマの親子=今年7月、スバールバル諸島ノルウェー領)

 米内務省は27日、北極海の氷がとけて生息が脅かされているホッキョクグマについて、米絶滅危惧(きぐ)種法で保護の対象となる「絶滅危惧種」に指定すると提案した。
北極海の氷については、米国立大気研究センターなどが今月、大気中の温室効果ガスがこのまま増えると、40年夏までに大半がとけてなくなる、という試算を発表したばかり。
温室効果ガスの排出削減に消極的だったブッシュ政権の政策に変化が表れ始めたのではないか、との見方も出てきた。

 米内務省によると、ホッキョクグマは現在、世界に2万〜2万5000頭が生息。
このうち約4700頭がアラスカ州とその周辺にすんでいる。

 北極海の氷は近年、10年間で約10%ずつとけて減っている。
氷はホッキョクグマの餌場であり、子育てにも欠かせない。
このため、氷がとけることは、生息数の減少の大きな要因になっていると考えられている。